20050831

Nikken Flex メカは完成!

残っていた前板の駆動部分の修理です。
勾玉状のカムが回転し、前板を前後させる構造なのですが、前板側のカムに当たる部分にベークライトが埋め込まれていました。これが摩耗し、ほぼ無くなっていたのがうまく前後しない原因でした。

今回は代わりの物をアクリルで作成しました。

この部分は二眼レフの中ではデリケートな方で、調整が大変だからさわらないように、というのが定説でした。
ですが、アクリルで代用した部分は思ったよりもうまく機能してくれています。

このほかに、スムーズに動かなかったカウンターに注油。巻き上げノブの逆転防止バネが折れていたのでこの部分も修復。

これで機構部分はほぼすべて完動となりました。

後はちょっと汚れているので婿入りにふさわしくおめかしです。

20050830

Nikken Flex たぶんII型?

その後の調べてみたところ、このNikkenFlexはII型のようです。II型にもバリエーションがあるようで、そのうちのどれかはわかりませんでしたが、おそらく1952年以前のモデルでしょう。
そのシャッターの修理です。

予想通り、チャージレバーを押さえるカムが曲がっていました。曲がりを修正して…チャージされるようにはなったのですが、相変わらずシャッター羽根が半開きです。よく見ていくと、チャージレバーが戻りきっていない…セルフタイマーとの連結部分も曲がっていました。

それにしても薄いプレス部品の多いカメラです。
どうやったら曲がるかというと、シャッターが開いたままセルフタイマーをセットしようとしたり、無理矢理チャージレバーを戻そうとしたりすると簡単に曲がってしまうようです。

各部の曲がりを修正し、ガバナーブロックに軽く注油するととても軽快に動き出しました。簡単な構造のシャッターなので、これだけで軽快に動いています。調整は部品を曲げて行います。割り切った構造ですが、今となってはかえって苦労しません。

動かなかった前板ですが、こちらもやはりピント調節ノブのネジのゆるみでした。

ネジを締め直すと前板が動くようになりました。
が、ちょっと動きが変です。上から見たとき、左右均等に前後してくれません。どうもノブのある側のカムと前板がうまく連動していないようです。

また、巻き止めのカウンターがリセットされないのでどのみち側板ははずさなければならないようです。このときに前板カムも調整しましょう。

このカメラ全体にいえるのですが、プレス部品全般が薄いです。そのおかげでこのタイプの二眼レフとしては重量が軽めです。二眼レフは持ち歩くのがおっくうになりやすいのですが、これならまだ気軽に持ち歩けますね。

20050829

あこがれのPEN-FTを入手!

親友で同じjankerのenoよりOLYMPUS PEN-FTを頂きました。 彼にはいつもツボをついたjankでお世話になっています。

かっこいいですよねー
ほんとほしかったです。ジャンクでも。

ミラーがプラプラなので、全く動作しませんが、手で押してやるとシャッターが切れます。

enoが手を入れてくれてたようで、割と速く原因がつかめそうなのですが、彼のことです。放り出したなりの理由があるのでしょう。

とりあえず、ミラー駆動カムを止めているネジが破損し、カムがはずれミラー駆動用のバネの動力がミラーまで伝わっていないことはわかりましたので、そこを修復すればミラーは上がるようになるはずです。
でも、どうやってミラーを下げる機構なのでしょう。
大事に作業を進めていきたいんでまずは資料あさりかなーと。

ちなみにこの機体、行きつけのcafeに見せびらかしに持って行ったところ、店長のYさんが一目惚れしてしまい「ほしーーーい」と。私も手放したくないんですけど…
まずは彼女に動作確認してもらいましょうか。

ちょっとレアものNikken Flex

市内のOさんに嫁ぐことが決まっているNikken Flexです。 (正確には婿入り)

モデル名がわからないので正確なことはいえませんが、1950年から1955年にかけて、日本光研という二眼レフ専門メーカーから発売された物です。
折しも二眼レフブームで、モデル名の頭文字がAからZまでそろう、といわれた時代です。
ですので、RICOH、Minolta、YASHICA以外その他大勢がたくさんいましたので、一つ一つはそれなりにレアなんですが、たくさんレアものがあります。たくさんあるとレアなのかどうか…

で、彼の所見ですが、シャッターチャージ不良、チャージしきれず羽根があいてしまっています。シャッターボタン押され。前板カム不動。ピント調節不可です。非常にジャンクらしいジャンクです。

シャッターは3枚羽根のバリオ式。このタイプは羽根駆動のカムが板状でよく曲がります。これがチャージ不良の原因でしょう。前板は単に焦点調節ノブのネジのゆるみでしょう。
シャッターボタンはたたくしかないですね。

と、軽く推測し、レストアに挑戦です。

よくあるジャンク症状のTARON VL

こちらも依頼されていたTARON VL。

1959年、NKS(日本光測機工業)より発売のカメラです。中級機メーカー製としては割と作りがいいです。コレクターの間ではよく知られたF1.8モデルではなく、F2.8モデルです。シャッターもそれに従い、COPALではなくCITIZEN-Pを搭載しています。

所見としてはシャッター不動、距離計不動、ヘリコイド固着、露出計不動。ジャンクにはよくある症状です。

シャッターはいかにも羽根油。距離計とヘリコイドも油の固化でしょう。

早速分解。
シャッターは案の定羽根油でしたので、羽根の清掃とガバナーへの注油で完了。シチズンのシャッター音ていいですね。私は非常に好きです。キュンッというガバナーの音が非常に気持ちがいいです。羽根油以外のトラブルにあったことがないのも好印象です。

ヘリコイドはコンタクトクリーナーを注しながら回していくとスムーズに。
問題は距離計でした。

ローコスト機のはずなんですが、距離計は意外に凝った作りです。プリズム回転用と線形性補正用の二つのカムが回転する方式で、どちらのカムも固着していました。早速カムをはずし、注油して組み直したのですが、それでもスムーズには動いてくれませんでした。一つにはテンションをかけるバネが弱っていたということもありましたが、それだけではないようです。どうやら距離計ブロックとカムの組み合わせの間にガタがある構造らしく、本来オイルでフロートしていたような雰囲気です。ですがちょうどいい粘度のオイルが手持ちになく、グリースとシリコンオイルを混ぜて使用しました。

これでやっと復活です。

シャッターが切れない? CONTAFLEX

かねてより依頼されていたZeiss IkonのCONTAFLEX。

1953年デビューの初代機とは思えない、すばらしい作り、コンディションです。クイックリターンではないんですが、なんと自動絞り装備です。

が、どうもシャッターが切れている気配がありませんでした。ガジャッ、という音とともにミラーは上がるのですが、その後シャッターが開きません。

レンズシャッター式の一眼レフは構造が複雑な物が多いのですが、これはクイックリターンでもありませんし、そんなに複雑ではないだろうとたかをくくって分解開始です。
前玉回転なので、後の調整のめんどくささをさけ、シャッターユニットをヘリコイドより分離。この後頭を抱えてしまうのでした。

なんと、シャッターもボディーのリンク機構も単独で動かすと問題なく作動しています。組み上げると動かないのです。どうも、ボディー側のミラーと連動したリンクカムが、シャッターユニットのレリーズレバーをたたく抵抗に負けて止まってしまうようです。古い機体ですので、経年変化で各部の抵抗が大きくなり、動作が重くなってるのでしょう。
各部をグリースアップし、レリーズレバーの形状をいろいろ変えてみましたが、後一歩のところで切れてくれません。ミラー駆動のバネを強くするという手もありましたが、大がかりになりそうなので今回は見送ることに。

そこで、ちょっと小手先の技へ走りました。レリーズレバーのカムが当たる部分にテフロンを貼り付け、カムの表面にはシリコンオイルを塗布しました。

これでやっとまともに動いてくれるようになりましたが、レリーズレバーの形状が変わってしまったため、バルブがタイムになってしまいました。これはこれで便利だったりしますが。

20050824

RR30の改造に挑戦

写真家のHさんからの依頼で、デジカメのピンホール改造を行うことに。
出されたお題は、RICOHのCaplio RR30
このカメラのスペックを調べていて俄然やる気がわいてきました。

CCDサイズは1/2.7inchと小さいんですが、その分焦点距離が短く、F値は小さなものに。
感度設定はISO800まで。
マニュアル設定で8秒までの長時間露光が可能、、、と。

おもしろそうじゃないですか。

今までにないカメラができそうで、今から楽しみです。

20050819

blog始めました

私のサイトhttp://www.11105.net/yotchi/のリニューアルに併せて、blogを始めてみました。
今まで、ページの更新が大変めんどくさく、ずっとほったらかしだったんですが、忘備録程度の物はつけてみようかなと。

物書くのは苦手なんですけどね。