20051212

刻々

見に行ってきましたよ、刻々

いやあ、想像以上で、ちょっと悔しい思いもしました。
山口君、頑張ってるなぁ、というのが素直な感想です。

こういう見せ方重視の写真表現をする人が少ないなぁ… と、最近思うので、貴重ですね。
私もどちらかというと、というか全く見せ方重視なんで、とてもおもしろく見れたのですが、写真やってる方ってそういった考えには批判的な方も多いのがちょっと残念です。

モノクロなんかは半分見せ方だと思うんだけどなぁ。

内容だけじゃなくて、展示して人を驚かす、みたいなのみんなもやってみたらおもしろいと思いますよ。

いや、正攻法だといまいちな写真ばかりだから、、、ってのもあるんですけどね、私の場合。












私の場合、見ている時間より、語っている時間の方が長かったのですが、その過程で出てきたあるお酒がありまして、北緯44度、といいます。
これ、私の祖父が清里町にまだ生きていた頃、父親がよく買って帰ってきていた、本格焼酎きよさと、の原酒なんです。
本格焼酎きよさとの方は、いかにもジャガイモ焼酎、といったどちらかというと癖の強い、お世辞にもおいしいとはいえない焼酎だったのですが、初めて原酒を飲んだときは目から鱗でした。

まるで日本酒のような口当たりなんです。

ただ、かつては原酒は町民限定で、清里町でしか飲めなかったのですが、今じゃちゃんと商品化されてるんですねぇ。
あの味にまたあえるとは…

そのせいでえらい長居になってしまいました。

OLYMPUS E-10, CASIO XV-3

女子高生と作ろう以下略

先日、平岡高校の写真部の生徒さんたちとピンホールカメラを作りました。

内容的には先日アップした孫と作ろう以下略なんですが、私には孫はいませんので…

で、結果的には6人中4人成功。

全員成功する予定だったんですが、まぁ、こんなものでしょうか。

で、この様子は13日のHTBおはよう遠藤商店で放映されてたわけですが、私はほとんど映ってません。
それより気になったのが、番組で紹介されてた作り方だとちょっと不備があるんですよね。
多少は写るとは思いますが。

ちゃんと説明したんだけどなぁ。
なんではしょっちゃったかなぁ。

CASIO XV-3

20051209

さすがに大量アップは

疲れました。

SILVER CHLORIDE久々に更新な訳ですが、ネタがたまってしまい、またもやまとめて更新になってしまいました。

まだネタはあるんですが時間が…
誤字脱字もありそうだし。

フォトコンベンションでやります

12月16日からの、北海道フォトコンベンションで、ピンホール写真の展示とかをやります。
日本針穴写真協会で1ブース使い、ピンホール関連の展示やレクチャーを行う予定です。

詳細は浅野さんのページが詳しいかなと。

ピンホールだけにピンときたのか、道新の取材を受けてしまいました。
こんな記事だったのですが、全道に恥をさらしてしまいました…

これをきっかけになんだかプチ時の人になってしまい、忙しいやら恥ずかしいやらです。

冬休み 孫と作ろうピンホールカメラ

この写真みてください。味があるでしょ。 実はこの箱で撮影したんです。
この箱で本当に撮影できるの?
この箱で写真が撮れるんです。
これはピンホールカメラという立派なカメラですよ。

でもこのカメラには、レンズもファインダーも見あたらないですが…
箱に穴があいていて、中にフィルムが入っているだけ、ただこれだけですよ。
何でこの箱で写真が撮れるの?レンズが無くても、暗い箱の中に、小さな穴を通った光を入れると、穴の反対側に画が映ります
そこにフィルムがあれば、フィルムに画が焼き付けられるのです。
これはカメラの原理そのもののみの、単純な物です。

そもそもカメラの歴史は、かの有名なギリシャの哲学者アリストテレス…

最近 このピンホールカメラが写真愛好家の間では密かに人気なんです。
写真関係の雑誌に何回も特集が組まれたり、今年4月には日本針穴写真協会というのも発足しました。

年々進歩していくデジカメなどの今のカメラとは違い、ちゃんと撮れたかわからない写真。
またできあがりの柔らかい写真が人気なのではないでしょうか?

今年の冬休み、孫と作ろうピンホールカメラ。

<材料>
・空き箱か空き缶
・画鋲か針またはキリ
・黒画用紙
・黒いビニールテープ
・写真フィルム

作り方1
箱のふた側の真ん中に穴をあける。
穴に黒いビニールテープを貼って、ふさいでおく。
作り方2
下側の箱の内側に黒い紙を貼る。 像が鮮明になります。
フィルムの先端をこのように貼り付け、
フィルム缶もこのように貼り付けておきます。
作り方3
この先は暗室のような真っ暗な中で、手探りで行います。
フィルムを箱の幅+5センチほど引っ張り、このように止めます。
箱を閉じ、周りを黒いビニールテープで閉じます。
これで完成です。

<撮影の仕方>
穴をふさいでいるテープをはがし、晴れている日なら3秒、曇りの日には10秒、室内なら1分ほど露光し、再びテープで閉じます。

あとは暗室でフィルムを巻き戻し、写真屋さんに出します。

<写真屋さんに出すときの注意>
写真に詳しい写真屋さんに出してください。
その際、自作のピンホールカメラで撮影したことを伝え、失敗しているようなコマでも、何か写っていればプリントしてください、と頼んでください。
できあがりがこちら
最初に戻る…
なーんてね、、、

20051205

次のネタ

こういうのってどうですか?

おもしろくないですか?

ちなみに、ロモのフィッシュアイじゃぁありませんよ。
あんなおもちゃと一緒にされては困ります。

詳細は秘密…

SX-70 皮の貼り替え

こんなに皮がぼろぼろのMODEL2 ALPHA。
皮を貼り替えることにしました。

MODEL2似、ということで皮を入手したのですが、ちょっと濃いめでした。
ですが、この渋さはもしかしたらいいかもしれない、と思いこれを使って作業することに。

ところが、皮を張り替えようとカメラをいじっていると…

中からカタンカタン音がします。
ファインダーをのぞきながらカメラを揺すってみると視野が揺らぎます。
中のミラーがはずれかかっているようですね。
これを直すには蛇腹をあけなければいけません。
バラバラにして皮を貼ればきれいに貼ることができるかも、という思いもあり、分解しました。


分解してミラーをさわったところ、かんたんにはずれてしまいました。

ミラーの固定には、透明なコーキング材が使われていました。
ファーストモデルでは白でした。

接着力に違いがあるのかもしれませんね。

このほか、この個体にはシャッターボタンのチャッタリングがあったのですが、たいていのSX-70の場合、シャッターボタンの接触不良ではなく、ミラー駆動、フィルム送り出しを司るギヤ列のリーフスイッチの接触不良による場合が多いようです。
ところがこの個体はそういった接触不良を改善しても状態が変わりませんでした。

原因はなんと、制御基盤の半田剥離でした。

さて、皮を貼っていきます。
貼れば貼るほどこの皮は渋いですね。

すべて貼り終わった姿は…

こりゃぁかっこいいです。

皮の色はチョコレート色なのですが、これがまた黒いボディととてもよく合っています。
すごく高級感があり、ALPHA SEなんか目じゃない、といった感じです。

いかにも高級ステーショナリーという感じで、いつまでも撫でまわしたくなりました。

馬鹿ですよねぇ。

学生STEP

11月26日に学生STEPというアートイベントをみてきました。

学生だけのアートイベント、ということなのですが、想像していた物とはちょっと違いましたね。
アート、というと、絵画や、デザインや、立体物や映像なんかを想像していたのですが、意外に写真表現をしている方が多いのに驚きました。

まあ、デジカメの普及で写真も身近になりましたしね。

ただ、イベント全体としてみたときに気になったのが、ちょっとお祭りっぽさが少ないかな、と思ったことです。
映像をやっている方はごく少数でしたし、ライブパフォーマンスっぽい物もありませんでしたし、、、

ただの展示会といった感じでしたので。

展示物も、ちょっとこれは準備時間かけなさすぎでないかい?という方もいたりでした。

実行委員の方は頑張っているようなので、今後に期待!

裸ライブ

去る11月22日、「LA-LIVE裸ライブ」というのに行ってきました。

ボディペインティングをライブで行う、と言うイベントだったのですが、これがなかなかおもしろかったです。

絵を描く過程、画家でありつつもパフォーマーであり、パフォーマーでありつつもキャンバスであるわけです。そして描き上がった絵もまた表現の結果であるわけです。

いろんな場面、場所が魅せる物があり、それぞれがつながっていました。

こういった即興性の強い表現は写真じゃできないんだよなぁ、、、と、しみじみと考えさせられました。
また、即興性のある表現を写真でできない物かなーとずいぶん考えてしまいました。

ポラロイド写しまくるとか?

Canon EOS 10D TAMRON A05 17-35/2.8

20051115

30万円のラジカセ

ひょんなことから、BOSEのAW-1を手に入れてしまいました。

発売当時、そのBOSEのロゴもさることながら、店頭販売はせず、ちょっとしたあこがれではありましたが、催眠商法まがいの訪問販売だけの販売で、なおかつ30万円近くもするということで高級羽毛布団ばりのぼったくり商品としても有名な逸品です。

で、何かというと、なんてことはない、ただのラジカセであります。
BOSEだし、30万もするのに「ただ」ってことはないのですが…

ほんとにカセットとラジオしかついてません。
カセットはオートリバースじゃないし…
異常に重いですが。

まあ、ただ者ではない音が売りではあったのですが…

そんなただ者ではない音を聞いてもみたいのですが、手元にきたときは完全に不動品でした。
ACからでは全く通電する気配がありません。

早速ばらしました。

どうやら電源周りの故障ですね。

いろいろたどってみると、電源トランスの一次側の断線でした。
ちょっと一筋縄ではいかない故障ですね。
トランスの規格もわかりませんし。
経験上、こういった故障の場合、トランスの内蔵温度ヒューズが切れている場合が多いのですが、何せアメリカ製ですので甘くみるのはよしておくことにしましょう。

とりあえずここの修理は後回しにして…
トランスが死んでるってことはそのほかは生きている可能性が高いので、ACアダプタで動きそうな気がします。

適当なアダプタを探してつないでみると…
もくろみ通り息を吹き返しました。

30万円の音はいかがな物か?

噂通り、すさまじい迫力で鳴ってくれます。

これを聴かされたら買っちゃう人はいるかもしれませんね。
何せ、このサイズの箱からすさまじい迫力の音が出るのですから。
30万円出してほかのメーカーでこれだけの音を出すことは可能でしょう。
でもこのサイズじゃ無理でしょうね。
人をびっくりさせるのが目的なら完璧な製品です。

でも、音楽を聴くとなると…
正直、聴いててめっちゃ疲れます。
迫力はステージの前にいるみたいな感じですが、さっぱり落ち着きません。
こりゃぁ、ぼったくりかも。

音楽を聴くなら、普段私が常用しているYAMAHAのYST-DF11の方がずっといいです。
ラジカセで、っていうんならSHARPのQT-77CDがすごく音楽的で気に入っています。

なんだかちょっと感動、ちょっとがっかりでした。

ちなみに、アメリカじゃまだ同型後継機種が買えるようです。
これです。少しは安くなったみたいですね。

なにかがあった。いまはない。

紹介が遅くなりましたが、今、PPCのHIROさんが個展を開催しています。
その会場で、私も便乗企画として、カメラを展示しています。

今展示している物は未レストア品ですが、レストアしてお渡ししたいなと思っています。
20日にはレストア完了品の即売を行うため、会場へ赴きます。

まあ、フリーマーケットみたいな感じで行おうかなと。

未レストア品でご希望の方がいらっしゃったら後日お渡しということにして受け付けも行う予定です。
ついでに、カメラの点検や修理もできる範囲でやってみたいなと思っています。

あと、間に合えばデジタルピンホールカメラの実機も持参しようかなと。

お暇な方は是非いらしてくださいね。

もちろん、HIROさんの写真もすてきですよ。

写真展の詳細は、HIROさんのホームページ「なにかがあった。いまはない。」をご覧ください。
開催場所は、札幌市中央区南2条西8丁目5-4、FABcafe2階の、雑貨喫茶十一月、12時~19時30分月曜定休、
会期は23日までです。

20051107

OLYMPUS PEN EE-2

立て続けにPEN EE-2です。

PENシリーズのベストセラーとなったカメラで、1968年発売です。

固定焦点で、プログラム自動露出装備で非常に操作の簡単なカメラであった初代PEN EEの不満点を改善したモデルです。
大きな改善点は、フィルムカウンターの自動復元、裏蓋の蝶番式への変更、ホットシューの装備といったところでしょうか。

これにより、使い勝手の上での不満点はほとんど無く、おまけに操作はシンプル、そしてグレーの愛らしい外観と、PENの定番ともいえるモデルではないでしょうか。

フルサイズのTRIP-35と合わせ、初心者にも間違いなく勧められるカメラの一つです。

さて、このPEN EE-2は下のPEN EES-2と同様に、露出計の感度が低下していました。
同じように補正用の抵抗をはずしてみましたが、それでもまだ振れが弱いようです。

どうやら感度低下だけでなく、メーターの零点がずれているためもあるようです。
ふつうのメーターであれば、零点調整のネジがあるのですが、PENの場合はメーターのケースを回転させます。
これでだいぶん改善されました。

OLYMPUS PEN EES-2 オーバーホール

ハーフサイズといえばPENのEES-2です。
代表作ともいえるEE-2の上位機種で、1968年発売です。

EE-2に比べ明るいレンズを搭載し、ピント合わせが可能となっています。

このPEN EES-2はジャンク症状のオンパレードでした。

モルトはボロボロ、シャッターは正常に動作せず、絞りも固着気味。
シャッターロックも作動していないので、露出計も正常に動いているのか怪しい物でした。

ですので、オーバーホール前提にして分解することにしました。

幸いにして、ボディーのダメージはなく、巻き上げもスムーズでしたので、シャッター周りとモルト交換さえ行えば使用には差し支えなさそうです。
トップカバーがずいぶんと腐食しているように見えましたが、これはどうやら一緒に修理のために預かったストロボの電池の液漏れのためのようでした。

まずは定石通りにモルト交換を行い、外観を清掃しました。
液漏れ跡は、電解液が結晶しているのみで、メッキへのダメージはなく、清掃すればきれいになりました。

いよいよシャッターです。

PEN EEのシャッターは、1/30と1/250秒の2速なのですが、1/30の方が不調でした。
1/30で動作する際は、シャッター羽根の駆動の際に、小さなフライホイールを同時に回転させ、それで秒時を遅らせる仕掛けです。
今回はこのフライホイールがスムーズに動いていませんでした。
ここを清掃してやるとスムーズに動くようになりました。

絞りの方は、お約束ともいえる羽根油でした。
PENシリーズはビハインドシャッターのため、鏡筒ユニットをはずすとシャッターが露出するのですが、絞りはレンズの中にあります。
そのため、鏡筒を分解する必要があります。

さて、最後に露出計です。
メーターは生きているようですが、あまり振れがよくありません。
感度設定とセレン光電池の前の光量調節板の連動がはずれていたのですが、これを直してとりあえず振れるようになったのですが、ちょっと弱いようです。
どうやらセレン光電池の感度が低下しているようです。
調整用の抵抗をはずしてやると、多少は改善されるようです。

本体はおおむね終了のようでしたので、仮組みし、同時に修理していたストロボを接続してテストしてみました。
が、ストロボが発光しません。
一見どちらにも問題がないのですが…

シャッターのシンクロ接点まで腐食がまわっていました。
一応磨いてみたものの…発光が安定しません。

今回は使用頻度も考え、ここまでで終了することにしました。

20051029

RICOH S-2 その後

以前修理したRICOHのS-2ですが、その後再びシャッターが不調になってしまいました。

これを機に、シャッターをオーバーホールすることにしました。

じつは、この個体の絞りは、羽根油で固着していたところを無理に動かしたらしく、8枚中3枚が破損していましたので、それも交換しましょう。

さて、徹底的に分解です。

絞り羽根をいただくため、もう一台のS-2も同じように分解です。

以前分解S-2ですが、やはり羽根の根元まで油がまわっていました。
シャッターケース自体にも油がにじんでいます。

これらはきれいに洗浄してあげなければいけませんね。

ついでですので、もう一台の方もオーバーホールをすませておきました。

以前も書きましたが、このS-2は、シンクロタイミングが切り替えられず、また、セルフタイマーが使えませんでした。
シンクロタイミングの方は、レバーのクリックバネがはずれていました。
セルフタイマーは、ガバナーの稼働、不稼働を決めるカムの固着でした。

これらを修正し、完了です。

シャッターの組み立てにはちょっとコツがいります。
羽根はただ乗っかっているだけですので、ケースに収めるときにはダボがはずれないようにしなければいけません。
ショックを与えてもいけませんし、傾けてもいけません。

こうしてオーバーホールしてやるとさすがに快調です。

SX-70のミラー交換

以前ミラー割れを放置していたSX-70ですが、 ミラーの交換を行いました。

蛇腹破れで放置していたジャンクから慎重にミラーをはずして移植です。

SX-70のミラーは、シリコンゴム系の接着剤で接着されています。柔らかい物ですので、カッターなどで切るようにするとはずれます。

で、このミラーを接着となるわけですが…

ガラスの接着はやはりシリコンゴム系がいいんでしょうけど、手元のコーキング材は硬化時間がかかりすぎるので位置ずれが心配でした。
そこで、酢酸ビニル系のゴム系接着剤を使用してみたのですが、これはどうやらガラスにはうまく接着してくれないようでした。
次に、ゼリー状の瞬間接着剤を使用してみたのですが…

はじめうまく接着してくれたのですが、作動時の可動ミラーのショックではずれてしまいました。

やはりシリコン系がいいようです。

ミラーの位置の固定は、3本のダボがボディーについており、それで位置が決められるのですが、接着剤の厚さでどうしてもミラーの位置が変わるのが気になっていました。
硬化するまで押さえておいて、なるべく位置のずれがないようにはしたつもりでしたが、やはり少し焦点位置がずれていました。
果たしてこれでピント位置が来るのだろうか?

本来こういう構造であれば、ミラー位置の調整機構がついているべきでしょう。もしくは可動ミラー側にその機構があるのか?
そのような機構は見あたりませんし、それを組み込むスペースはなさそうです。

試写の結果は問題ありませんでした。ファインダーでのピント位置と撮影結果のピント位置が一致しています。

どうやら、ミラーの位置の不正確さに影響されないように、可動ミラーの可動範囲は、本体のミラーの位置に合わせたところで固定されるようになっているようです。

20051016

PRIMOFLEX VA

東京光学(トプコン)の1955年発売の二眼レフ、PRIMOFLEX VA型です。

見た目はふつうの二眼レフですが、東京光学が作るとさすがに高級感があります。
実際結構な高級モデルだったようです。

オートマットではありませんが、結構凝った機構が内蔵されており、シャッターボタンと連動した巻き止め解除、二重露出防止機構、その機構の解除もできて多重露出も可能となっています。

おもしろいのが、ファインダーにも絞りがついていることです。
一眼レフでは、絞り込みの操作ができる物が多く、ボケ具合や被写界深度の確認ができるのですが、二眼レフでは開放で見るのがふつうでした。
でもこのカメラは絞り込んでみることができるのです。
でも、二眼レフで絞った状態を確認できるとは思っても見なかったので、果たしてこの機能にどれほどの実用性があったのかは疑問ですね。
どうせ大きなパララックスもありますしね。

さて、この個体では巻き止めの解除が不調でした。
カウンターか割板の動きがスムーズではないのが原因だろうとは思うのですが、これを確認するためには側板をはずさなければなりません。
それには皮をはがさなければならず、非常に面倒です。

おまけにこの個体、非常にきれいで、皮をはがすのは躊躇してしまいます。

そこで、巻き上げノブをはずして、すきまから注油してみようかと思いました。
結果うまくいったようです。

このVA型からレンズがTopcorになりました。
一般的なテッサー型ではなく、トリプレット型だそうなのですが、Topcorの銘を冠しているので、写りがどうなのか非常に興味がありますね。

RICOHFLEX NEWDIA

またまた二眼レフです。

RICOHFLEX NEWDIAです。
NEWDIAには1957年のシャッターがSEIKOSHAのモデルと、1956年のCITIZENのモデルがあります。

この個体はSEIKOSHAのモデルです。

余談ですが、私の祖父が使っていたのもRICOHFLEX NEWDIAで、CITIZENモデルでした。

祖父のカメラと同じモデルでシャッター違い、しかも結構きれいと言うことで気に入っていた物ではあったのですが、残念なことにファインダーのルーペが無くなっていました。

そこで、どうにかしてルーペを取り付けたいのですが、他のカメラのルーペをはずすのは忍びない物があります。
以前RICOHFLEX DIAのルーペが無くなっていた物を修理したときには、虫眼鏡を使用しました。
しかし、倍率、口径のちょうど合う虫眼鏡がなかなか無く、思案しているといい物を見つけました。
オペラグラスの対物レンズです。
口径のちょうどいい物があったのですが問題は倍率です。
倍率はオペラグラスの焦点距離、おおよそ全長から想像して探してみると、良さそうな物があったので取り付けてみました。

なんとぴったりです。

めでたくルーペも復活です。

OLYMPUS WIDE II

OLYMPUS WIDEといえば広角カメラの元祖として有名です。

その後継機のWIDE II後期型です。初代から巻き上げがレバーになり、巻き戻しもクランクになりましたが、見た目はほとんど変わりません。
II型の後期から「W」のプレートが貼られました。

この個体はシャッター羽根の脱落、絞りの不良でした。

羽根の脱落はかつてOLYMPUSの35-Sでも経験があるのですが、オリンパスの組み立てに問題でもあるのでしょうかね。

羽根の脱落を直すには、シャッターの羽根が見えるところまで、つまりシャッター自体をほとんどばらさなければならず、シャッターによっては結構な時間と労力を要します。
このカメラの場合、ビハインドシャッターなので、シャッター自体は割と簡単に取り外せるのですが、シャッターを分解しなければならないことには変わりません。

シャッターをばらしてみると、幸いにして羽根のダボは折れていなかったため、元通り組み直して復活しました。

続いて絞りですが、シャッターとは違い、前玉のすぐ後ろにあります。
前玉をはずすといきなり絞りのユニットが現れ、そのまま取り出すと絞り羽根がバラバラになってしまうので、取り出さずに位置を調整しました。

これで見事復活です。

オリンパスのカメラ全般にいえるのですが、シャッター音や各操作部分が非常に優しい感じのするカメラです。
華奢な感じといってもいいかもしれません。
そっと使ってあげないと壊れてしまいそうで、優しく使ってあげたくなるカメラです。

ELMOFLEX Zuiko付き!

また二眼レフです。

ELMOFLEXです。さて、何型でしょう?
二眼レフはマイナーチェンジも多く、型の特定に苦労します。
これも何型かよくわかりませんでした。
IV型の特徴もありますし、V型の特徴もあります。どちらも1955年頃のモデルですので、部品の供給状況によりマイナーチェンジが行われたのでしょうね。

さて、ELMOFLEXはオリンパスのZuikoレンズがついているモデルがあることで有名です。
この個体もZuiko付きです。
Zuikoは人気もありますが、二眼レフやスプリングカメラのZuikoは曇ることでも有名です。
私の手元の2台のELMOFLEXも盛大に曇っています。

ですが、この個体は幸いにもテイクレンズの曇りは軽微な物でした。ビューレンズは結構曇っていますがピントの確認は何とかできるようです。
ファインダー清掃をしておきましょう。

さて、この個体の所見ですが…
前板繰り出し不良と、絞りの不調でした。

前板の繰り出しは、構えたときの左側の繰り出しがうまくいっていないようです。
カムの状態を見るためには側板をはずさなければいけませんね。
そのためには皮をはがさなければならないのですが…

二眼レフの修理で一番億劫なのがこの皮はがしです。
すでに皮の弾力が無くなっていることが多く、はがすときに簡単に割れてしまう上に、貼ってある面積も非常に大きいので作業が大変です。
このカメラもやはり皮が固くなっています。
どうにかこうにかはがしてカムを見てみると、カムのガタ防止のダボが抜けていました。
このダボはバネを押し込む形で入っているために、再び挿入するのは結構至難でした。

絞りの不調は、前カバーの絞りダイアルと絞りとのリンク不調でしょう。
というのは、どうも前板の皮を一度はがした形跡があるためです。
前カバーをはずしてみると、案の定リンクしていませんでした。
せっかくですのでレンズとシャッターの清掃をして組み直しました。

本当は貼り直された前板の貼り皮が不格好ですので作り直してあげたかったのですが、時間切れですのでここで終了としました。

超マイナー Walz ENVOY M-35

35mmはマイナーなカメラが続きますね。

Walz ENVOY M-35です。

割となんの変哲もないカメラなんですが、結構マイナーなカメラです。ネットで検索してもさっぱり情報が拾えません。
名前は聞いたことがあるカメラだったんで、そんなにマイナーだとは思わなかったんですが…

ENVOY 35が1959年で、以前紹介した、仕様が似ているTARON VLが1959年、Aires 35 IIIsが1958年ですので、おそらく1958~1959年頃のカメラなのでしょう。
非連動の露出計を搭載した距離計連動カメラとして、全くなんの変哲もありません。
ですが、作りは悪くなく、操作感も良好です。

唯一変わった仕様として、露出計に場所をとられたためか、軍艦部に巻き戻しクランクが無く、底部についています。この底部の巻き戻しクランクの動力は本体を上下に貫く細いシャフトを通じて、フィルム室上部よりフィルムを巻き戻すというとても凝った作りになっています。
TARON VLや、Aires 35 IIIsでは巻き戻しクランクは露出計と同軸になっていました。

どちらがいいとはいえませんが、これはこれでおもしろい構造ですね。

この個体の所見は、シャッターの貼り付きとレンズのカビです。
お約束ですね。
軽傷でしたのでお約束の清掃をして終了です。

20050930

AUTOHALF S モルト交換

RICOHのAUTOHALF Sです。

1965年の発売で、二世代目のAUTOHALFとなります。裏蓋はヒンジ式となり、セルフタイマー付きで、AUTOHALFの完成形といえるモデルでしょう。
巻き戻しはラチェット付きのクランクになり、フィルム感度も400まで対応で、初代の不満点は解消されましたが、少し大きくなりました。

初代のあの薄さも捨てがたい物があります。


さて、このAUTOHALFはモルト(遮光用のスポンジ)がべたべたでした。

AUTOHALFに限らず、この時代のカメラのモルトはほぼすべて加水分解してベタベタボロボロになっています。
AUTOHALFの場合、始末が悪いのがモルトは溝状のところについているのではなく、平面部分に大きく貼り付けられていることです。つい手で触って手がベタベタになってしまったり、フィルム装填の際にフィルムについてしまったり、圧板についてフィルムを駄目にしてしまったり…

ほんとに始末が悪い物です。

そのままうまく装填できても光線漏れの原因にもなりますしね。

で、交換というわけですが、こんだけの面積のモルトをはがすのは正直億劫です。
貼るだけなら平面なんで楽なんですけどね。

そうも言ってられないのでどうにかこうにかはがして交換です。

こういった大きな面積のモルトを貼る場合、現物合わせだと不格好になりやすいので、私の場合は型紙を作っています。
厚紙で寸法を合わせておき、それをモルトに当てて切り抜いてやると、ぴったりのモルトができます。

面積が大きいので、薄目で目の粗いモルトを使用するのがコツです。
厚い物や、目の細かいモルトでは縮みづらいため、裏蓋を閉めるのがきつくなります。

20050925

RR-30改造完了!

JPPSさんから依頼されていた、RICOH Caplio RR-30のピンホール改造に着手です。

ズームレンズ付きのカメラを改造するのはこれが最初になるのですが、沈胴式の鏡筒を持つ、CASIO XV-3と勝手は同じような物だろうという割と甘い見通しで着手してしまいました。

ズームレンズ付きの物を改造する場合、ピンホール化してしまった場合はズームは無用なのと、なるべく鏡筒全長を短くしてケラレを防ぎたいので、沈胴したまま固定したいと考えていました。
その場合問題となるのは、いかにしてズームエンコーダーをだますか、ということです。

ズームレンズ付きのカメラの場合、たいていはズーム機構にエンコーダーがついており、これがレンズの動きを監視して、ちゃんとレンズはのびたか、ズームしているかという判断をしています。
鏡筒を固定するとしてもエンコーダーのセンサーを殺してしまうと、カメラはズームの不良が発生したと判断し、エラー表示をして動かなくなってしまうのです。

で、センサーを生かしたままズームさせないい方法を考えました。
このカメラ場合、というかデジカメの多くの場合、ズームエンコーダーはレンズの起動しか監視しておらず、その後のズーム動作はモーターのパルス数だけをカウントして動いているようです。
なので、XV-3と同様だろうと考えたわけです。

というわけで、ズームカムを連動しないようにして接着してしまい、エンコーダーカムだけを連動するようにしてしまいました。

フォーカス群を除き、レンズはすべて取り外しました。フォーカスユニットを取り外すと、フォーカスエラーが出る可能性があるので、レンズだけをはずしてそのほかは残しました。
そして、ピンホール板はお約束のメカシャッターの位置です。

どうやらうまくいったようで、順調に作動を始めました。

が、ズームスイッチを押してしまうととたんにエラーになってしまいます。まあ、撮影時にはさわらないように、ってことで。

このカメラの場合、ちょっとメカシャッターの位置が前のようで、思ったより画角が狭くなってしまいました。そのぶん、F値も思ったより小さくなってないようです。
焦点距離は目測で6~7mmくらいでしょうか。
残念ながらF100は切れませんでした。

早速写してみたところ…

1/2.5インチという小さなCCDのため、解像度を危惧していましたが、思ったより解像感はいいです。今までと変わらない感じです。

それより、ISO800という高感度を使えることや、割と写りのいい動画など、結構遊べるカメラに仕上がりました。

そう、今回は動画も撮影してみたんです。

これです。AVI形式です。
おなじみvaasaです。

ピンホールの動画なんて、ちょっとおもしろいじゃないですか!

改造の詳細、試写結果は後ほどホームページにアップします。

OB展

先週の話ですが。
我が母校、開成高校写真部のOB展に行ってきました。

実は私も開成高校写真部OBなんですが、見に行くのは10年ぶりだったりします。

内容はというと…

モノクロがさすがに減りましたねぇ。
他の人もいっているんですけど、初っぱなからのマンハッタン911の写真にやられましたねぇ。
まさかここで見られるとは…
ちょっと衝撃でした。

会場にあった過去のOB展の記録写真を見ていて気づいたのですが、結構私の周りの人で開成高校や写真部のOBがいたってことです。5年前も見に行けば良かったとちょっと後悔しました。

意外にお互い同じ母校出身だってことに気づかないで過ごしてたんだなぁと。

で、そんな人たちのことを思いながら私も含め一言で言うと、開成OBは変人ばっかりです。

20050922

RICHLETとカメラバカ

結構前の話なんですが。

いつも行くvaasaでのこと。

よくお会いするcafe toのママの旦那さんで骨董が大好きな村上さんが持ってきた物です。
私なら知ってるかと思ってお持ちしたとのことでしたが、タイミング良く居合わせたのでその場で鑑定です。(笑

袋から出そうとしたそのものが見えかけたとき、思わず声を上げてしまいました。「リッチレットですね!」

村上さんも、ああ、やっぱり知ってた、みたいな反応だったんですが、この目で現物を見られるとは。
ちょっと感激です。

RICHLETは1953年に発売された、ベークライト製のボルタ判カメラです。
ボルタ判というのは、35mm幅で、裏紙がついたフィルムのことです。
ベークライト製のカメラとしては、スタートと並んで有名なカメラですが、コレクターズアイテムなため、滅多に見ることはできないと思っていました。

でも、その後よーく考えて笑ってしまったんですが、有名とはいえメジャーなカメラではありません。それを袋から出てくるなりカメラ名を叫んでしまうとは。

つくづく自分はカメラバカだなぁと思ってしまいました。

20050920

SX-70のミラーが…

初代の後期型Polaroid SX-70です。

これもenoからの頂き物です。

SX-70が何台かあり、すべてジャンクなので部品を合わせて一台作ろうと思ったのですが、一番手間のかからなさそうなこの機体をベースにすることにしました。

ベースとなる個体はフィルムを装填しても全く動作しませんでした。
フィルム室のスイッチがいじられており、ここの接触不良を疑ったんでしょうね。

SX-70にはもう一つ電源スイッチがあります。
蛇腹を開いたことを検知するスイッチです。
このスイッチが不良でも全く動作しません。

で、このスイッチに接点洗浄剤を吹きかけてみると…
あっさり動いてくれました。

前途洋々だと思ったんですが…

最初にファインダーを覗いておくべきでした。

まず、視度が合っていません。
まあ、これは調整するとして…

なんか変です。
画面の真ん中あたりが大きくかげっています。

もしや…

やはりミラーが割れていました。

ミラーの交換は大変やっかいですので、別の個体を修理するべきでした。
この個体、さらには上カバーのヒンジ部分も割れています。
フレンネルミラーも傷だらけです。
割れたミラーのせいか、蛇腹にピンホールもありそうです。
さすがeno、なかなかのジャンク具合です。

さて、せっかくですので、割れたミラーを取り除き、ミラーを移植する修理もしてみようかとも思います。
ちょうど、蛇腹が破けている物もあるので、それを使うことにしましょう。
この個体も蛇腹を交換するだけなのですが、なぜ使わないかというと、前期型なんで露出に不安があるんですよね。

相当大がかりになるとは思いますが…

バグ出ちゃったよ…

やっと完成させた自販機芸術のflash、最後の最後にバグ出ちゃいましたよ。
文字化け対策のために、テキストを分解したまでは良かったんですが…
テキストにリンクを貼っている部分がありまして、これを分解すると…

flash作ったことある方ならわかると思うんですが、リンクのフォーカスが文字の「色が付いてる部分」だけになっちゃうんですよね。

以前、この件を人のflashで指摘したことがあるのに恥ずかしい…

このflash、10分近くあるんで、パブリッシュの後のチェックを面倒なんでやってなかったんですよね。

大きな実害はないけど、かっこわるいし直さないとなー…

20050919

自販機芸術

約1年ほったらかしになっていた、自販機芸術のFlashをようやく完成させました。

テキストを入れるだけで完成だったんですが…
ついインターフェイス部分までちょこっと追加してしまい、思ったより時間がかかってしまいました。

で、文字入れてさくっと完成…といきたかったんですが、パブリッシュするとなぜか文字が化ける。
どうやらエンコードがうまくいかないようで、フォント指定がおかしくなっちゃうんですよね。
重くて編集は時間がかかるし、パブリッシュも時間がかかるし…で、解決するまでずいぶん時間がかかってしまいました。
どうもフォント指定に全角が入っているとおかしくなるようです。面倒なんで、文字は全部分解してしまいました。

浅野さん、西村さん、遅くなってしまって申し訳ありませんでした。

自販機芸術の自販機はギャラリーアートスペース201、ターミナルプラザことにパトスに設置してあります。
販売スケジュールは自販機芸術をご覧ください。

20050911

衝動買い

どうも、仕事も更新も固め打ちが好きなようです。

いっつもなにをやっても、そんなにいっぺんにやらないで毎日少しづつやればいいのに、って言われるんですが、どうもまとめてやる方が楽に感じるらしく、この性格は直りそうもありません。

そういえば小さい頃の日記(親につけろと言われた)や、夏休みの天気観察もこうでしたね。

この性格、ふつうの会社じゃ仕事に向いてないんでしょうね。
というのも、固め打っているときは人以上に仕事をしているように見えるのですが、そうじゃないときはさぼっているように見えるらしいです。

買い物も割とそうで、買い出すと止まらなかったり。

いつもお世話になってる中古カメラ屋(というか中古レコード屋)のジャンク棚でこんな物を見つけてしまいました。

一見カメラバッグなんですが(というかたぶん機器が入っていた物には違いないんでしょうが)、ずっと小さいです。

35mmのレンジファインダーカメラが1台入るっきりです。

革張りの重厚な感じで、素晴らしく気に入りました。


そして、衝動買いしちゃいました。
いつも買ってるカメラより高いんですけどね。

けれど、何入れましょうかね。カメラにはふつうストラップつけますしね。

一眼レフは、手元で一番小さいPENTAX MXでもレンズの厚みで無理でした。
パンケーキレンズ付きなら入るかもしれません。

で、おもむろにOLYMPUS PEN-FTを入れてみたら…

なんということでしょう。

さっくり入るではありませんか。

けどねぇ。
PEN-FTにはストラップも付けてあげたいじゃないですか。
カバンから出すのもいいんですけどねぇ。

まずはこのカバン、ハンドストラップはあるんですけど、ショルダーストラップがないんで何とか調達せねば。

Aires 35 IIIs

こんどは35mmです。
Airesは中級機メーカーとしてはずいぶんと重厚なカメラを作ります。
このAires35IIIsも結構大柄で固まり感がすごいあります。
1958年のモデルで、露出計はついていますが、連動はしません。

後の他のメーカーの露出計の連動するカメラや、自動露出のカメラにはもっと大きくて重いカメラもあるのですが、このカメラはそれらの物よりもしっかり感が強く、より重く感じます。
なんというか、カメラの中に隙間を感じさせないような感じです。

この機体は、レンズにカビが生えていました。シャッターの前後と、前群の中でした。

清掃するときれいになったのですが…すかしてみるとまだずいぶん残っているように見えます。しかも前玉表面に。
これは拭き傷でした。しかもちょっとひどいです。せっかくカビを取ったのに…
抜けは悪くないんですが、逆光ではちょっとつらいでしょうね。

minolta AUTOCORD RA

二眼レフがほんと続きますが、こんどはminoltaのAUTOCORDです。
モデルはRA。1957年のモデルです。
RA型は画面のマスクとフィルム巻き止めのパーツ(割板)を交換することで4×4cmでも撮影できました。

でも、手元の物は画面マスクも交換パーツもないので6×6cmのみです。これじゃただのAUTOCORDと同じですね。

彼は本体もケースもおっっっっっそろしくきれいなんですが、テイクレンズ中にカビらしき物があるのと、ヘリコイドのガタでした。

二眼レフなのにヘリコイド?と思う方ももしかしたらいるかもしれません。ふつうの二眼レフは以前紹介したNikkenFlexのように、勾玉状のカムでレンズを前後します。ですが、ミノルタとリコーの後期のモデルはヘリコイドだったんです。カムよりも平行を保ちやすく、かつスムーズな操作が可能とのことですが、確かになめらかな物が多いような気もします。

けど、ガタが出てちゃどうしようもありませんね。
このガタ、単なるネジのゆるみだとは思ったんですが、そのネジがえらく締めづらいところにあります。このネジを締めるだけのために前カバー、右サイドのカバーもはずしましたが、クランク機構がじゃましてうまく作業できません。何とか隙間を見つけて増し締めすることはできましたが。

本当はどうやって作業するんでしょうね。ボディピンに関わる作業なんで、レンズ、つまりは前板はおろせませんし。

きれいなAUTOCORDの風格というか、質感はすばらしいですね。独特の物があります。ゴテゴテせず、シンプルでなおかつ風格がある。国産でこれだけの物はYASHICAFLEXの後期の物くらいだと思います。
けど、使うにはちょっともったいないですね。私なんかは最初っからボロボロの方が気兼ねせず使えて安心できます。貧乏性ですかね。

20050910

幸せ来る?

半月くらい前、会社の隣のアパートの壁に鳩が巣を作っていました。
巣の中(だろう)あたりから「ぴーぴー」と雛の声が聞こえてたいそうほほえましい光景でした。

最初はえさやりの様子も見れたのですが、警戒してか写真の様子しか見れなくなりました。なんか、「家族を守ってる」っていう感じなんで、きっとお父さんなんでしょう。あ、でもお母さんが巣を守ってて、お父さんがえさをとってくるっていう場合もあるなぁ…

一週間ぐらいで雛の声は聞こえなくなり、札幌はすっかり涼しくなりました。ある時見上げてみるともう誰もいません。きっと無事巣立ちしたんでしょうね。

この話を人にしたら、「鳩は幸運の象徴だから、きっといいことあるよ」って言われたんですけど、この場合誰に幸運が来るんでしょうね。会社の人みんなで見たしなー。アパートの人?でもどの部屋?

なんて話をして後でよく考えたんですけど、鳩って  平和の象徴  ですよね??
幸せの鳥は  青い鳥  ですね。

あぁ、こんなこと考えてたら来るはずの幸運もどっかいっちゃうじゃないか…

RICOH S-2

すっごいぴっかぴかのカメラです。
メッキがすばらしくきれいでおまけにどこもかしこも銀色です。

ずいぶんと古くさいデザインですが1958年製です。
兄弟の多いカメラで、1953年のRICOLETに始まり、本流だけでRICOH35>519>500と同じボディを使ってきました。
1953年のデザインだと思えば古くさくて当然ですね。

で、彼はシャッター不動でした。
シャッター羽根を洗浄すると元気に動くようになってくれました。ガバナーも快調です。シンクロ切り替えがXになってくれないのですが、フラッシュは使わないのでよしとしましょう。
と、思ったのですが、セルフタイマーはM接点用のタイミングガバナーも兼ねているので、Xに設定できないとまともに動作してくれません。でも、このカメラでセルフタイマーも使うことはないだろうということで今回はパス。

シャッターはCITIZEN MXVです。純粋なプロンタータイプに近いので、シチズン独特のキュンッという音はしませんが、やっぱシチズンの音はいいです。

20050908

PEN-FTその後

PEN-FTですが、直してしまいました。
といってもシャッター切れるようにしただけですが。

写真の中央あたりの電話のダイヤルみたいな形をしたパーツがはずれていたのですが、これを取り付ければミラーが動くようになるはず=シャッターが切れるようになるはず、というわけでとにもかくにも取り付けてみました。

取り付けるといっても結構大変でした。ミラーを駆動するために、この小さな部品にバネのテンションをかけ、その上ネジ止めですから。しかもこの部品を止めていたネジはどうやら逆ネジのようです。そんなネジは手持ちの部品にはありません。ので、正ネジのタッピングビスをねじ込んでしまいました。
いつかまたとれるかもしれませんが、動くだけで満足です。なんせPEN-FTですから。

無事シャッターが切れるようになった喜びで、はずされてたシンクロ関係はほっといてさっさと組み立ててばしばし空シャッター切ってました。

後で気づいたのですが、露出計も動きませんでした。いいんですPEN-FTですから。

Ikoflex何型?

二眼レフばっかり続いてしまいます…。

今回はZEISS IKONのIkoflexです。

このモデルがなんなのか調べるのにえらい苦労してしまいました。
有名なのは泣く子も黙る最初の型(850/16)とか、露出計内蔵のIcとかはよく見るようなんですが…II型と似てるけどIII型の特徴もあるし…
と思いながら探していると、II/III型(852/16)っていうのがあるんですね。1938年から1940年くらいの物だそうです。えらい古い物だったんですね。

外観の程度はまあまあといったところ。Zeissは本革貼りなのが気持ちいいです。裏蓋のサイドまで貼ってあるあたり、芸が細かいです。そういえば戦前のIkontaもこんな感じでした。

彼の症状はというと…

・絞りとシャッタースピードの設定値がわからない
・絞り不動
・巻き上げ軸とスプールがかみ合わない

預かるときにある物を一緒にもらいました。それは幅4mmくらいのプラスチック板が2本で、表面にシャッタースピードと絞り値が書いてあります。どうやらこのプラスチック板が劣化して折れてしまい、はずれてしまったようです。
絞りはおそらくレバーと連動がはずれているだけでしょう。
どのみち前カバーははずさなきゃいけないようです。

早速分解したところ…絞りは単に連動がはずれていただけでした。
けど、例の絞りとシャッタースピードの表示は…思いっきりひもで連動でした。ひもにプラスチック板が縛り付けられているという形です。まあ、予想の範囲でしたが。
それにしてもこれをわざわざはずしてとっておいた前のユーザーさんはえらいです。僕ははずしたらすぐなくしちゃうんで、つけたままにしておくのですが…。

巻き上げできない件は、巻き上げ軸の120フィルムのスプールにかみ合う爪がなぜかとれているので、似たものを作って接着です。
何でとっちゃったんでしょうね。620フィルムでも入れようとしたんでしょうか。